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エキスパートインタビュー

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廣田 順子
アリスどうぶつクリニック 院長

【経歴】

麻布獣医科大学(現在麻布大学)卒業。
同大学助手、東京薬科大学女子部助手を経て東京農工大学研究生となり動物病院開業。開業後に自治医科大学法医学・人類遺伝学教室研究生となり研究成果により、獣医学博士取得。
山崎学園(現在山崎動物看護大学)非常勤講師、帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科非常勤講師を経て、同大学教授に就任。
その後日本獣医生命科学大学獣医保健看護学科客員教授となる。
現在は大学を退職しアリスどうぶつクリニックにて統合医療診療に携わっている。また、JAHVS(ホメオパシー・統合医療獣医師の会)の会長として、高濃度ビタミンC、マイヤーズカクテルなどの点滴療法、オーソモレキュラー(分子整合栄養療法)、栄養療法セミナー等を実施している。
高濃度ビタミンC点滴療法認定医


1.点滴療法を始めるきっかけについてお聞かせください。

かなり前のことですが、統合医療塾という人の研究会に参加し、水上治先生の高濃度ビタミン C 点滴療法の講演を聞く機会がありました。ビタミン C 含め栄養で病気を治せるということは今までの獣医医療では経験がない分野でした。水上先生より「高濃度ビタミンC点滴療法は有効ですよ。動物にも試してみたらどうですか?」という言葉に後押しされたのがきっかけです。

 

2.点滴療法をどこで修得しましたか?

点滴療法研究会に参加して人の点滴療法を学び、柳澤厚生先生の御指導により動物の高濃度ビタミン C 点滴療法のプロトコルを作成しました。そのプロトコルを実際の治療に何回も使用し点滴療法を習得しました。
マイヤーズカクテルは人のプロトコルを参考にして、自ら動物用のプロトコルを作成して実践しております。

 

3.点滴療法の師匠はいらっしゃいますか?

やはり、初めて点滴療法を紹介していただいた、水上治先生と獣医師の点滴療法をサポートし、プロトコルを作成に協力いただきました柳澤厚生先生が点滴療法の師匠です。

 

4.点滴療法の得意分野は?

殆どの症例にマイャーズカクテルを使用しております。ガンの症例には高濃度ビタミ ンCと併せて実施しております。マイヤーズカクテルを動物の栄養点滴療法の基礎と考えこれに高濃度ビタミンC点滴療法、グルタチオン点滴療法等を組み合わせ多くの症例に使用しております。
動物の点滴法には静脈点滴法と皮下点滴法があり、病状や目的により選択します。

 

5.これまでに印象に残っている患者さんについてお話ください。

多くの症例が印象に残っております。その中で犬、マルチーズ、9才のガンの症例です。初診で来院された際は他院で余命1ケ月と宣告されていました。飼い主はまず、高濃度ビタミンC点滴療法を希望されました。初診時は食欲、元気もなく、MRIの画像で頸部に大きな腫瘍があり、腫瘍が血管、神経を巻きこみ、さらに肺にも転移しておりました。腫瘍による腫脹のため首を曲げることもできず痛々しい姿でした。飼い主さんは、痛みのない治療とQOLを得られる治療を希望されました。
病理検査を提案しましたが、飼い主の同意は得られませんでした。前の病院では甲状腺の腫瘍の疑いと言われておりました。
治療は、高濃度ビタミンC点滴療法、マイヤーズカクテル、ICG-Lipo 光線温熱化学療法(レ ーザー治療)、丸山ワクチン、オゾン療法そして、食事療法、オーソモレキュラー療法(サプリメント療法)等を実施しました。点滴治療等を開始後、一般症状は改善し散歩も可能となり QOL の改善が見られました。余命1ケ月と宣告されておりましたが、1 年6ケ月間生存し、亡くなる直前まで食欲もあり飼い主さんは満足されておりました。犬の1年は人の4年に相当します。

 

6.アリスどうぶつクリニックについて 。

埼玉県入間市に動物病院を開業し、長年地域の動物医療に携わってきました。開業当初より西洋医療のみの医療に疑問を持ち、漢方、針・灸等の東洋医学を学びさらにヨーロッパの医療のホメオパシ、ホモトキシコロジーなどの自然療法を導入しました。点滴療法との出会いは獣医医療に大きな治療の可能性を感じました。さらにオーソモレキュラー医学研究所の金子雅俊先生との出会いにより、病気の根本療法には分子栄養療法が重要と考え、オーソモレキュラー療法と点滴療法は当院の大きな治療の柱になっております。
また、鳥取大学動物医療センター提携病院として認定され、岡本教授より先端ガン治療の指導を受けております。統合医療を獣医医療に実践しております。

 

7.今、一番興味のある点滴療法は?

マイヤーズカクテルは全ての症例に使用しております。動物は長期の血管の確保が難しいことが多いため、静脈点滴と皮下点滴とを選択して行っています。
高濃度ビタミン C 点滴療法も症例や動物の状態により、高濃度ビタミン C 点滴、中濃度ビタミン C 点滴、低濃度ビタミン C 点滴とマィヤーズカクテルを組み合わせた点滴療法を多くの症例に実施しております。マイヤーズカクテルとアミノ酸との組み合わせも有効と考えております。全科目診察が原則の獣医医療には点滴療法は有効な治療手段となります。 さらにオゾン療法との組み合せも行い、相乗効果のある点滴療法に興味を持っています。

 

 

8.点滴療法を始めたばかりの方へのメッセージをお願いします。

一般的な獣医医療の輸液療法とは異なり、オーソモレキュラー療法の点滴療法は、分子レベルの栄養療法です。病気になった体には単に西洋医療の局所治療の薬剤のみでは、症状の軽減はあっても本質的に病気になった体を治すことはできません。
自分で食事を選べない動物は栄養不足が病気の原因になっていると考えられます。
動物の体は何十兆という細胞より構成されています。各々の細胞が代謝し、生命を維持するには分子的な栄養素が関与して生命の維持をしています。
オーソモレキュラー療法の点滴療法は、病気の体にダイレクトに栄養を運ぶことが可能になります。
高濃度ビタミンC点滴療法はガン治療のみではなく、アトピー、ウイルス、椎間板ヘルニア、アンチエイジェングと幅広く臨床応用が可能になります。
マイヤーズカクテルは全ての治療に適応が可能な安全な点滴療法です。全ての症例に適応が可能で、かなりの手ごたえが得られると思います。マイヤーズカクテルを基本に高濃度ビタミンC点滴療法や他の点滴療法の併用療法を学んでください。まずは、身近な症例に使用してみることをお勧めいたします。
点滴療法と同時に食事療法、ドクターサプリメント療法も併用することにより、動物の病気の根本的な治療をすることが可能となります。

 

9.点滴療法研究会の今後の展望についてお聞かせください。

点滴療法研究会は次世代の医療を先行していると思います。しかし、一般的医療ではガン治療、慢性疾患は治療が困難な状況で治療難民が増加しております。ガン治療を含めて患者が我慢する医療は問題と感じております。医師が患者さんの身体、心、精神的なことを含めての医療をサポートする医療が必要と感じます。
一般的な現代医療では治療が困難な分野に新しい治療方法をぜひ今後も紹介していただきたいと思います。

 

 

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