感染症対策
2020年、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症が世界中で大流行しています。
一般的な風邪や季節性のインフルエンザなどを始め、様々な感染症対策としても高濃度ビタミンCの点滴は効果的であると世界で認められつつあります。
ウイルス感染症の予防には、体の免疫力を上げることが重要です。
まずは、日々食事と運動。食事は、ビタミンC、ビタミンD、セレン、亜鉛、マグネシウムが取り入れられることを意識することで、体の免疫力を上げることができます。
しかしながら、すべての栄養素を食事から十分に摂取することは難しく、特に積極的に予防・治療を行う場合は多量の栄養摂取が推奨されるため、食事からの摂取はほぼ不可能です。
そこで、私たちは、メディカルサプリメントおよび点滴での栄養摂取を推奨しています。
日々の食事に加え、足りない栄養を毎日のサプリメントで補強することによって、常に感染症と闘える体作りをすることができます。
また、点滴に関しては、特に栄養が枯渇している場合や、高い感染リスクが懸念される場合、また感染してしまった場合の治療に活用できます。
ウイルス感染症予防のために摂取すべき5つの栄養素
■ビタミンC:3g/日以上(分服)
ビタミンCは免疫システムをサポートし、ウイルスを殺すのを助け、感染症状を減弱する役割を担います。
これまで、インフルエンザ・肺炎・ポリオなどほぼ全てのウイルスに有効だという論文も存在します。
また、南米チリで行われた研究では、ウイルス性呼吸器感染の治療・予防にビタミンCが大きく貢献したという結果が報告されました。
感染症予防として推奨する1日の摂取量としてはレモンに換算すると30個相当と非常に多く、食事だけで摂取するのは現実的ではありません。サプリメントや点滴で補充する必要があります。
■ビタミンD3:2000IU/日
ビタミンD3は免疫機能に深く関与するため、感染症対策にはぜひ摂取したい栄養素の1つです。
2010年の慈恵医大の研究では、ビタミンD摂取によりインフルエンザ罹患率が半分近く減少したとされています。
ビタミンDは日光に当たることで体内生成されますが、夏であっても残念ながらほとんどの人で不足しているのが現状です。
そのため、最初の2週間は5000IU/日から開始するのがオススメです
3週目から2000IU/日へ減らしていきましょう。
2000IUは鮭2切れほどで摂取することができます。
■亜鉛:20mg/日
2012年フランスにおいて、亜鉛摂取により有意に風邪症状の緩和が見られたという論文が存在します。
1日の摂取量としては牡蠣のむき身2個程度なので、食事からの摂取も可能です。
■セレン:100μg/日
中国などにおいて、エボラ出血熱への対策でも活用されたセレン。
1日の摂取量としてはマグロ5切れほどのため、こちらも食事からの摂取が十分可能です。
■マグネシウム:200-400mg/日
マグネシウムは日本人のほとんどが不足しており、それによる免疫力低下が懸念されています。
1日の摂取量としては納豆に換算すると8パック程度。
他にも含まれる食品が多く存在するため、食事からも摂取可能です。
国際/日本オーソモレキュラー医学会でも、ビタミンCおよびその他の栄養素による新型コロナウイルス(COVID-19)対策に関する記事を発表しています。
各栄養素の詳細な作用に関しては、オーソモレキュラー医学会のウェブサイトもご参照下さい。ウイルス感染した際には高濃度ビタミンC点滴+サプリメント療法で対策を
ウイルス感染症に実際に感染した場合、点滴療法とサプリメントによる治療を行います。
これは一般的な風邪やインフルエンザ、ウイルス性肺炎に加え、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症においても効果があるとされています。
ウイルス性感染症の治療効果としては、重症敗血症患者に対し、ビタミンCおよびB1を投与することで治療効果があったとする2017年の論文でも報告されています。
敗血症は死亡率が高いことでも有名ですが、この治療によって死亡率が1/4〜1/5まで減少したとされています。
敗血症だけでなく、肺炎おいても点滴療法を併用することにより、従来の標準治療の効果を高めてくれることは間違いありません。
■参考文献
(1)ウイルス性呼吸器感染に対するビタミンCの予防・症状軽減効果
The Effectiveness of Vitamin C in Preventing and Relieving the Symptoms of Virus-induced Respiratory Infections
(2)インフルエンザ予防とビタミンD:小学生における季節性インフルエンザAを予防するためのビタミンD補給のランダム試験
Randomized trial of vitamin D supplementation to prevent seasonal influenza A in schoolchildren.
(3)重症敗血症、敗血症性ショックにおけるビタミンC、ハイドロコーチゾン、チアミンによる治療効果
Marik PE, Khangoora V, Rivera R, Hooper MH, Catravas J. CHEST 2017; 151(6):1229-1238
COVID-19の治療・予防に栄養を… 世界中からの報告
日本では報道されていませんが、アメリカ、イタリア、中国をはじめ世界中の国々で、新型コロナウイルス感染症の治療現場にサプリメントやビタミンC点滴を取り入れる動きが報告され、臨床試験も行われています。
■ 高濃度ビタミンC点滴
(1)ユナイテッドメモリアルメディカルセンター/ジョセフ・ヴァロン医師:
「コルチゾン(ステロイドホルモンの一種)、多量のビタミンC、抗凝血剤の組み合わせにより、新型コロナウイルス感染患者を100%治癒させている」状況を語っています。
(2)米国各地の大学病院/救急救命治療専門医たち:
新型コロナウイルスによる重症肺炎に対する治療プロトコルを公開しています。ビタミンC点滴、ステロイド、抗凝固療法の組み合わせを従来治療に組み合わせる内容です。
(3)リッチモンドタイムズ紙電子版:
「新型コロナウイルスによる重篤な肺炎で入院した外科医が、ビタミンC点滴を治療に加えたことで劇的に改善し、退院した」と報じました。
(4)ロサンゼルスタイムズ:
エバーグリーン医療センター集中治療室に、新型コロナウイルスによる重症肺炎で入院、人工呼吸器、そしてECMOまで装着してもなすべくもなかった患者が、最後に高濃度ビタミンC点滴を併用することで劇的に改善したと報じています。
(5)フィリピン中部ビサヤ地域行政区保健省:
新型コロナウイルス感染に対する小学生の免疫力を上げるためにビタミンCの購入と配布を決定しました。
(6)イタリアシチリア州/パレルモ大学医学部:
新型コロナウイルス肺炎に対するビタミンC点滴(10g)が開始されています。
(7)ニューヨーク最大の病院グループ(Northwell Health):
新型コロナウイルス感染で入院する重症患者には直ちに大量のビタミンCの点滴をしていると報道されました。救急治療担当医は「上海でビタミンC大量投与をしたコロナウイルス感染患者の回復が明らかに良いことから治療に導入した」と述べています。
(8)英国の医学誌ランセット:
COVID-19重症肺炎患者を救命するために高濃度ビタミンC点滴も考慮することができると書かれています。
(9)上海医師会:
中国伝染病雑誌にて「2019年上海でのコロナウイルスの包括的治療に関する専門家コンセンサス」を発表しました。内容は、診療する医師向けに新型コロナウイルス感染の特徴、診断、治療までのプロトコルが教科書的に詳細に書かれており、軽症〜重症患者の治療法の一つとしてビタミンC点滴が具体的に書かれています。
(10)武漢大学中南病院:
新型コロナウイルス肺炎に対するビタミンC点滴の臨床試験が開始すると発表されています。
■ ビタミンC・ビタミンD
アメリカ国立栄養研究所感染症部門/Anthony Fauci博士:
ビタミンCは一定の感染症に良いこと、さらにビタミンDについては早急に臨床試験で明らかにすべきだと話しています。
■ ビタミンD
(1)イギリス新聞デーリー・メール紙:
「新型コロナウイルス感染で入院したとき、ビタミンD欠乏か否かが生死を分ける」と掲載しました。
(2)ブリガムアンドウィメンズ病院予防医学部門チーフ/ジョアン・マンソン医師(ハーバード大学医学部の疫学教授):
「ビタミンDの低下が新型コロナウイルスの重症化に関わっている可能性が高く、食事あるいはサプリメントでの積極的な摂取を推奨します」と発言。
(3)英国ガーディアン紙:
イギリス政府機関が新型コロナウイルス感染症に対するビタミンDの有効性評価のための緊急調査を開始したと報じています。
(4)ノースウェスタン大学研究チーム:
新型コロナウイルス感染症では、 ビタミンD欠乏が肺炎を含む合併症発生率を2倍にし、死亡率を上げるということを発見しました。
(5)米国疾病予防管理センター前所長/トム・フリーデン氏:
FOXニュースとのインタビューにおいて、ビタミンDがコロナウイルスの感染リスクを減らす可能性があると話しました。
■ ビタミンD、マグネシウム
シンガポール総合病院(シンガポール政府運営):
新型コロナウイルス感染早期にビタミンD、マグネシウム 、ビタミンB12を投与することで重症化を防ぐことができるという研究結果を報告しています。