アルファリポ酸点滴療法

アルファリポ酸はビタミンB群の1つとして細胞の重要なエネルギー代謝に関わっています。
アルファリポ酸には強力な抗酸化作用があり、体内で使われたビタミンCやビタミンEをリサイクルします。さらに肝臓の代謝を改善し、食中毒や重金属中毒では解毒作用を発揮します。
アルファリポ酸はサプリメントでも摂取できますが、がんや肝炎に対しては点滴と経口で投与します。

適応疾患

(1)糖尿病性神経障害

アルファリポ酸の経口投与と点滴は、糖尿病性神経障害の治療として、ドイツを中心に欧州全域で保険適応になっています。また、米国・ドイツ・ロシアの3ヶ国で実施された共同臨床試験では、アルファリポ酸の点滴と経口投与の組み合わせが、糖尿病性神経障害を有意に改善すると報告されています。

(2)がん、悪性リンパ腫

これまでに膵臓がん、悪性リンパ腫などで有効な事例が報告されています。アルファリポ酸点滴療法単独、あるいは高濃度ビタミンC点滴療法、ナルトレキソン療法などと組み合わせて治療します。
<参考>Integr Cancer Ther. 2018 Sep;17(3):986-993

(3)自己免疫疾患

アルファリポ酸点滴療法と低用量ナルトレキソン療法を組み合わせることにより、慢性関節リウマチ、SLEなどの自己免疫疾患を治療します。

(4)慢性肝炎・肝硬変

アルファリポ酸の点滴と抗酸化サプリメント(アルファリポ酸、セレン、シリマリン)を組み合わせて投与することにより、C型肝炎や肝硬変を改善します。

米国のジュリア・スコーピック女史が代替医療に焦点を当てた著書「Honest Meicine(高潔な医学)」でアルファリポ酸点滴療法による肝硬変の治療について取り上げています。
その中で、ニューメキシコ統合医療センターのバークソン博士によるアルファリポ酸点滴療法で回復した、メアリー・ジョーさんを紹介しています。
ジョーさんは、重度のC型肝炎による肝硬変で腹水が溜まり医師から余命1年と言われていましたが、アルファリポ酸点滴療法により奇跡的に回復しました。

プロトコル

治療のプロトコルおよび使用薬剤に関しては、会員限定ページにて公開しております。
会員の先生は、ログイン後の会員ページにてご確認ください。

→ ご入会に関してはこちら

副作用について

副作用はほとんどありませんが、最近、アルファリポ酸のサプリメントを服用し低血糖を発症した、インスリン自己免疫症候群の例が報告されました。
点滴によるインスリン自己免疫症候群の発症は報告されておりませんが、十分にケアをしながら点滴することをおすすめします。

医療従事者向けセミナー セミナー 資料請求