お酒を飲むのが好きな方にとって、飲みすぎた翌朝のつらい二日酔いは永遠のテーマかもしれません。頭痛や吐き気、全身のだるさなどが残ってしまうと、一日が台無しになったり、大事な仕事のパフォーマンスに影響してしまうこともあります。そんな「飲みすぎ後のコンディション維持」に関心が高まる中で、注目されている方法のひとつが「グルタチオン点滴」です。
今回は、二日酔いが起こる背景から、グルタチオンの働き、点滴療法がサポートとして利用されている理由、実際に受ける際の注意点までをご紹介します。
Contents
なぜ二日酔いは起こるのか?
 
まずは「なぜ二日酔いになるのか」を理解することが大切です。二日酔いには複数の原因が関与しますが、その一つがアルコールの分解過程で生じるアセトアルデヒドです。
アルコールは肝臓で分解され、まず「アセトアルデヒド」に変わります。
このアセトアルデヒドは強い毒性を持ち、頭痛や吐き気、動悸、顔の赤みなどを引き起こします。さらに分解されて「酢酸」に変わると、最終的には水と二酸化炭素になり体外へ排出されます。
つまり、肝臓が効率的にアセトアルデヒドを分解できるかどうかが、二日酔いの重さを左右するのです。
しかし、お酒を大量に飲んだり、肝臓の解毒能力が追いつかないと、アセトアルデヒドが体内に残り、翌日まで不快な症状が続くのです。
グルタチオンとは何か?
 
ここで登場するのが グルタチオン。
グルタチオンは、グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸から構成される物質で、体内に存在する 抗酸化物質 のひとつです。
主な役割は以下のとおりです。
解毒作用:
肝臓で有害物質と結合し、体外への排出を助ける働きが知られています。
抗酸化作用:
アルコール代謝で増える活性酸素の除去に関与し、体内環境の維持に役立つと考えられています。
美容領域での利用:
メラニン生成を抑制する美白効果や、紫外線やストレスで生じる活性酸素を除去し、しみ・しわ・くすみといった酸化ストレス関連の肌トラブルを軽減する効果が期待できるため、美容分野でも注目されています。飲みすぎ対策だけでなく「美容目的」で受ける方も少なくありません。
「グルタチオン点滴」が二日酔い対策として注目される理由
では、なぜグルタチオンを 点滴 で投与すると二日酔い対策になると期待されているのでしょうか?
● 肝臓のサポート
グルタチオンは肝臓での解毒を助け、アセトアルデヒドの処理をサポートすると期待されています。
● 抗酸化による疲労感軽減
アルコール代謝の過程で発生する活性酸素は、細胞にダメージを与え、疲労感の一因となります。グルタチオンは抗酸化物質として働くことで体調維持に寄与する可能性があると報告されています。
● 経口摂取では限界がある
グルタチオンは、食品やサプリメントからも摂取可能ですが、消化管で分解されやすく、血中濃度を効率的に上げにくい成分です。点滴では血液中に直接届けられるため、サプリメントなどに比べて効率的に体内に取り込まれるのが特徴です。
実際にどんな人におすすめなの?
「グルタチオン点滴」は、特に以下のようなニーズを持つ方に選ばれることがあります。
 
✓ お酒を飲む機会が多い方
✓ 翌日に大事な予定を控えている方
✓ 二日酔いや肝臓の負担が気になる方
✓ 美容やアンチエイジングにも関心がある方
グルタチオンは、全身の健康維持だけでなく、お酒を楽しみたい方のコンディション維持における効果について注目されています。
▼「グルタチオン点滴」についてはこちらの記事も参考にしてください。▼
▶ 【グルタチオン点滴】肝臓の働きを強力にサポート!肝臓病の予防にも効果あり!?
▶ ダメージリセットはお早めに!グルタチオン点滴(白玉点滴)で紫外線に負けない”美白肌”へ。
▶【デトックス】グルタチオン点滴で体の中からキレイになる!
「グルタチオン点滴」を受ける際の流れ
一般的なクリニックでの流れは次の通りです。
1 、診察・カウンセリング
既往歴や体調について医師が確認します。
2、点滴開始
グルタチオンを主成分とした点滴を30分程度で投与します。クリニックによってはビタミンCやビタミンB群を併用する場合もあります。
3、終了・帰宅
点滴後はそのまま日常生活に戻れるケースが一般的です。
「グルタチオン点滴」の注意点と副作用について
グルタチオンは体内に元々存在する物質であり、大きな副作用は報告されていません。グルタチオンの適用症に「妊娠悪阻(つわり)」や「妊娠高血圧症候群」があります。つまり、妊婦さんに投与しても大丈夫なくらい安心な成分ということです。
「グルタチオン点滴」は比較的安全性の高い治療法ですが、いくつかの注意点があります。詳しい情報やご自身の体質に合った治療法については、必ず医師にご相談ください。
・アレルギーやご持病がある場合などは、点滴開始前に主治医にご相談ください。
・薬との併用については主治医とご相談ください。
・健康保険の対象外となります。
・針を刺した部位の痛みや内出血が起きる場合がありますが、軽度な場合は短期間で改善するので問題ありません。点滴が始まって強い痛みがある場合は、血管から薬剤が漏れている可能性があるので、すぐに医師やスタッフに伝えるようにしましょう。
また、ごく稀に、正しい施術方法を知らずに点滴をしているクリニックも存在します。
点滴療法研究会では、点滴の講習を提供し、必要な知識を持った上で点滴を行うように、会員医師と共に取り組んでいます。心配な場合は、点滴療法研究会の検索サイトから、お近くの会員クリニックや、認定医資格を持ったクリニックを検索してみてください。
▼良いクリニックの選び方に関しては、こちらの記事もご参照ください。▼
▶ 失敗しない!点滴療法クリニックの選びかた
また、「グルタチオン点滴」は飲酒の影響を完全に帳消しにするものではありません。節度ある飲酒が基本であることは忘れてはいけません。
飲みすぎ対策としての上手な活用法
グルタチオン点滴を最大限に活用するには、次のような工夫がおすすめです。
飲酒前に受ける:飲む前の肝臓ケアや、翌朝のコンディション維持を目的に点滴を行います。
飲酒翌日に受ける:すでに二日酔いの症状や疲労感が出てしまった場合に、症状改善を目的に点滴を行います。
定期的に受ける:肝機能サポートや美容・アンチエイジングを目的とする場合、継続的な点滴がおすすめです。
体験談から見る実感
 
実際に「グルタチオン点滴」を受けた方からは、次のような感想が寄せられています。
「接待が続いたあとでも、体が軽く感じられました」
「お酒を飲んだ翌日の頭の重さが以前より気にならなくなりました」
「肌の調子が良いように感じ、美容の面でもうれしい変化がありました」
※これらはあくまで個人の感想であり、すべての方に同じ効果を保証するものではありません。点滴の効果や実感には個人差があります。
飲みすぎ対策のサポートに!「グルタチオン点滴」
 
グルタチオンは、体内に存在する抗酸化物質のひとつで、肝臓での解毒や活性酸素の除去に関与しています。点滴による投与は、飲みすぎ後の体調管理や、美容・健康サポートの一環として関心を集めています。
「お酒を楽しんだ翌日もできるだけ快適に過ごしたい」「コンディションを維持したい」─そんなニーズを持つ方が、サポート手段のひとつとして取り入れているのが「グルタチオン点滴」です。
ただし、万能な方法ではなく、飲酒はあくまで適量を守ることが基本です。そのうえで、自分に合ったケアの一つとして検討してみてはいかがでしょうか。